開幕前のリハーサルで、オープニングの「森のうた」の伴奏が始まると。突然、辺りの小鳥たちが囀り始めるという不思議な感覚でスタートしたコンサートですが、これはまだプロローグに過ぎませんでした。
やがて、第一部の幕が開き、「夏の思い出」「みかんの花咲く丘」と懐かしい日本歌曲が続き、この季節におなじみの「あめふり」の演奏が始まると、それまで辛うじて保っていた空模様がにわかに怪しくなり、雨が降り始めました。そして、ステージ後方のガラス窓には傘を翳して通り過ぎる人たち。
公演終了後のアンケートでは、「会場から見える景色が曲にぴったり」という書き込みは良く目にしますが、その余りのシンクロに会場には驚きが広がりました。
そして、「月物語」と題したオリジナルショートストーリーで構成された第二部が始まりました。第
一夜「妖精の森」で静かにスタートし、「菜の花の約束」「奇跡の出会い」「雨の日のお嫁入」と少しセンチな物語が続くと、ガラス窓の外には、興味深そうに会場をのぞき込む傘を差した子供達の姿が。やがて、陽気な「月夜の祭り」から一転、「忘れられた教会」「いのち」「小さな祈り」と、今日のテーマである「愛と祈り」を表現した物語と曲でコンサートは一気にクライマックスに達しました。
最後は、まだ大きな声は出せないという配慮から、心の中で会場全体が合唱した「ふるさと」でコンサートの幕は閉じました。
コンサート終了後、改めて感じたのは、人の心を幸せにするという事はこういう事かかと言う事です。お客様だけではなく、出演者やお手伝いしていただいた自治会の方々の安堵と柔らかい笑顔の表情を見ると、自分達の目指す方向が少し見えてきたような気がしました。
今回のコンサートでも、共催の田園調布二丁目自治会さんからは、会場案内などで多くの方がお手伝い下さり、また、今日のタイトルにぴったりの豪華な紫陽花の花束も頂戴しました。
後日、コンサートにお越し頂いたNPO法人AAR Japanの事務局の方から同法人のホームページに掲載
しましたというご連絡がありました。
こちらも、是非ご覧ください。
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